放っておけない口の病気

[ 編集者:歯学部附属病院   2014年3月4日 更新 ]

放っておけない口の病気

口のなかには、命をおびやかすがんやそれになりやすいとされる前がん病変(ぜんがんびょうへん)ができることがあります。がんは自分のからだの一部が遺伝子に変化を起こし、しだいに大きくなって自身を破壊する病気ですが、このような悪性のもの以外にもさまざまな良性腫瘍やこれに似た口の病気があります。
それは舌や歯肉そして歯周囲組織や筋肉といった柔らかい組織だけでなく、歯や顎骨といった硬い組織からも発生し、唾液をつくる唾液腺からできることもあります。また、前がん病変とよく似た扁平苔癬(へんぺいたいせん)などの口腔粘膜疾患もみられます。
女性では乳がんや子宮がんの検診、男性では前立腺がんの検診が普及してきました。食物を消化して吸収していく消化管でも、食道、胃、腸では内視鏡を用いた検診や検査がおこなわれますが、口は直接肉眼でくわしく診察できるため、病気の発見には有利な条件を備えているといえます。とはいえ、なかなか自分で口の奥深くまでみえるものではありません。口の中でなにか気になることがありましたら、適切な診察と検査をおこなって、「放っておけない口の病気」かどうかを明らかにしましょう。

舌の前癌病変(写真中央部) 頬粘膜の良性腫瘍(写真中央部)

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