埋伏歯(まいふくし)について

[ 編集者:歯学部附属病院   2013年12月20日 更新 ]

埋伏歯(まいふくし)について

埋伏歯(まいふくし)または未萌出歯(みほうしゅつし)は上あごの犬歯などにもっともよく見られます。歯があごの骨の中に埋まっている場合、その歯によって、すでに生えている健康な歯の根っこが傷つけられることがあります。また、歯が生えてこないまま放っておくと、その歯が本来生える場所の両隣の歯が倒れこみ、生えてくる場所がなくなったり、かみ合わせが悪くなったりします。
このような場合、埋まっている歯に矯正装置をつけて、適切な位置まで引っ張ります。また、歯が適切な時期に生えないために生じる生えてくる場所がなくなったり、かみ合わせが悪くなったりする問題についてもあわせて治療します。
未萌出歯の治療には次の3つの手順が含まれます。
【1】外科的開窓
【2】歯にアタッチメントを取り付ける
【3】歯を歯列弓(しれつきゅう)へ誘導する
時には外科的開窓のみで歯の萌出を阻害する要素が取り除かれ、歯が正しい位置にうまく生えることもあります。しかしこのようなことは歯の根の形成が完成した後にはめったに起こりません。このような場合、矯正力をかけて歯を牽引する必要があります。多くの場合、歯にアタッチメントを接着した後で、そこにゴムのチエーンを装着して牽引します。理想的には外科的開窓をする前に固定式装置を装着しておき、矯正力がただちに加えられるようにします(写真)。
つまり、未萌出の歯を萌出させるためのスペースを確保して、未萌出歯以外の歯を固定するという矯正歯科治療を、外科的開窓の前におこなう必要があります。

未萌出歯の治療

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