舌を眺めてみませんか?‐舌による健康チェック‐

[ 編集者:歯学部附属病院   2014年3月4日 更新 ]

舌を眺めてみませんか?‐舌による健康チェック‐

舌の様子で体調がわかることをご存知ですか?「舌は内臓の鏡」ともいわれます。舌の大きさ、色、形、苔の様子から元気があるのかないのか、その時の体調がだいたいわかります。東洋医学では舌診(ぜつしん)といって病気を診断する上で、重要な検査となっています。
正常な舌は淡い紅色で、苔は薄い白色、歯形もなく、ほどよい大きさで潤いがあります。きれいな舌は健康な赤ちゃんや子供で観察できます。体に熱があると紅色になり、ひび割れ、苔も黄色や褐色になります。また、体が冷えて血液循環が悪いと青紫の斑点が出現したり、舌下の静脈が腫れたりします。さらに、舌のどの部分に異常が生じるかによって、どの臓腑(内臓)が病んでいるかも判断できます。
歯科麻酔科では、このような舌診などの東洋医学的な診断法も取り入れて、口や顔の痛みや痺れの治療を行っています。慢性化した痛みや痺れは、血液循環が悪いためになかなか消えないことがあります。このような患者さんの舌はたいてい青紫色をしています。日常生活のストレスによって肩凝りが起きるのと同じようなことが、口や顔にも生じていると考えられます。このような循環不全による痛みや凝りを漢方や鍼治療、レーザー治療などで少しずつほぐすことができます。
心と体の健康のために、まずは毎日、ご自分の舌を眺めることから始めてみませんか?体調によってずいぶん違うことに気がつくでしょう。
もし、口や顔の長引く痛みで困っておられる方は、一度、歯科麻酔科にお声をかけてみてください。

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