インプラント治療ってなに?

人工の歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工の歯を取り付けるインプラント治療。自然で安定した噛み心地や見た目の良さ、周囲の歯に頼らず設置できるといったメリットから、歯を失った際の選択肢として普及しています。

インプラント治療とはどのようなものですか?

欠損した歯の代わりに、人工歯根の上に歯を設置する治療です。

インプラント治療では、骨とチタンが結合しやすい特性を生かし、チタン製でスクリュー状の人工歯根を手術で歯茎に埋め込み、さらにセラミックなど硬度のある素材で作製した人工の歯(上部構造)を人工歯根の上へ取り付けます。歯を補う治療としては、周囲の歯を利用して人工の歯を支える義歯やブリッジもありますが、歯根があるインプラントは単体で自立してしっかりと噛めますし、金具などがなく見た目が良い点も人気の理由です。

インプラント治療を始めるまでの流れを教えてください。

口腔内や全身の環境を整えながら、治療計画を検討します。

まず歯周病や全身疾患、生活習慣などを確認。糖尿病があると骨と人工歯根は結合しにくく、術後に感染が起こりやすいことも知られています。喫煙も骨と人工歯根の結合を妨げますので、治療前には歯周病や糖尿病の治療、禁煙が欠かせません。またインプラントを埋め込む場所の顎の骨量を調べ、不足していれば骨を増やす治療を行いますし、周囲の歯並びや高さを調整することも。安全性と治療効果を高めるために、口腔内や全身を整えていきます。

治療はどのように進むのでしょうか?

一次手術で人工歯根を埋め込み、二次手術で人工の歯を取り付けます。

まず歯茎を切開して骨を露出させ、そこへ人工歯根を埋め込む一次手術を行います。その後、人工歯根が骨に結合するまで2 ~ 3 ヵ月ほど待ってから、改めて歯茎を切開し人工歯根と人工の歯をつなぐアバットメント(土台)を取り付けます。これが二次手術です。この段階で型取りをして、プラスチックで仮歯を作製。リハビリ期間として仮歯を付けて1 ヵ月程度生活いただき、その間に仮歯の形や高さなどを調整します。歯のない状態が続いている間に、周囲の粘膜がたるんだり舌が膨らんだりすることもあり、仮歯を入れた当初は頬や舌を噛んでしまいがちに。歯がある状態に慣れる期間が必要になるのです。口腔内が落ち着いて仮歯の調整も終われば、セラミックなど強度と審美性を備えた素材で最終的な上部構造を作製し、アバットメントに取り付けて治療は終了です。

ただ、その後も定期的なメンテナンスは続きます。インプラント自体は強度が高くその場にしっかり固定されていますが、周囲は天然のままですので、時間とともに少しず
つ変化して隙間ができたり噛み合わせがずれてしまったりすることも。メンテナンスは清掃に加え、口腔内の変化を早期に発見して対策を行う貴重な機会でもあるのです。
 なお、インプラント治療は通常は自費診療ですが、病気やけがで顎の骨が広範囲に欠損している場合には「広範囲顎骨支持型装置」というインプラントが保険適用になり、当院はこの治療ができる施設です。

インタビューに答えてくれた人