ドライマウス

[ 編集者:歯学部附属病院   2014年3月3日 更新 ]

ドライマウス

テレビや雑誌などのメディアでも目にすることが多くなってきたドライマウス。「口やのどが渇く」「パンやクッキーなどを食べられない」「味がおかしい」「口臭が気になる」などの症状があります。ドライマウス自体は病気ではありません。唾液が出にくい、口が乾いている、と自覚する症状のことをドライマウスと言います。近年、メディアによる関心の高まりや、複雑な社会情勢からストレスを抱える人が増え、ドライマウスの患者数は急激に増加しています。また、年齢が高くなるにつれて、症状を気にされる方が増えるのも特徴です。

 

原因

 

ドライマウス自体は病気ではありません。糖尿病、腎臓疾患、薬剤の副作用、ストレス、老化など、さまざまな原因により、唾液が減ってしまうために起こります。特に唾液減少の3大原因は、「加齢」「常用薬剤の副作用」「噛む力の低下」であることが研究によりわかってきました。
普段は、あまり唾液の存在を意識することはないと思います。しかし、唾液はとても重要な働きをしています。例えば、食べる、飲む、話すといった口の働きを助ける、口の中から入ってくる細菌から身を守る、むし歯や歯周病を防ぐ働きがあります。ドライマウスの原因を突き止めて、改善していくことは、健康維持のためにも重要なことなのです。

 

検査と治療

 

ドライマウスの原因が、糖尿病などの場合は、その病気を治療することが先決です。しかし、加齢など、それ自体の治療が難しい場合は、ドライマウスの症状を緩和する対症療法になります。
唾液腺を刺激する、粘膜を保湿する、薬などで唾液の分泌を増やす。あるいは、カウンセリングや心身医学的なアプローチをとるなど、その療法は様々なものがあり、現在では、格段に進歩しています。そして、治療効果を上げるためにも早期診断・治療が重要です。
また、患者さんによっては、症状がなかなか改善しないこともあります。しかし、まったく何の効果もないのではありません。対処療法を続けることで、高齢者に多く発症する誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん・細菌が胃液とともに肺に流れ込んで生じる肺炎)などの予防にもつながります。ドライマウスかな?と思ったら診断をお受けください。

咀嚼補綴科

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