歯周病

[ 編集者:歯学部附属病院   2015年9月17日 更新 ]

歯周病

いつまでも自分の歯で食事をしたいと願っている方は多いと思います。そのために一番気をつけなければいけないのが歯周病です。なぜかというと、現在日本の成人の歯を失う第一原因が、この歯周病だからです。

 

歯周病とその原因

 

プラークの付着(赤く染まった部分) 

プラークの付着(赤く染まった部分) 

歯周病は、歯と歯ぐきの境目にある溝(歯周ポケット)にたまった細菌(デンタルプラーク)が原因でおこる病気です。進行すると歯ぐきが赤く腫れたり、歯を支える骨や歯ぐきが壊されてしまうため、歯がグラグラして、最後は歯が抜けてしまいます。

 

歯周病の発見方法

 

歯周病は、かなり重症になるまでは歯ぐきが少し赤くなったり時々腫れるくらいで、痛みや歯がグラグラ動くなどの自覚症状はあまりありません。また、歯ぐきが腫れる原因も、歯周病だけとは限らないため、適切な診断をする必要があります。「歯ぐきを押すと膿みが出てきた」「歯がグラグラ動く」「歯ぐきの調子が悪いな?」と思ってから来院したのでは、病気がかなり進行している場合もありますので、早期発見のためには定期的な検診は欠かせません。

 

歯周病の治療

 

歯周病の治療

歯周病を治すためには、原因であるプラークを取り除く必要があります。そのためには、正しく歯みがきすることが大切です。初期の歯周病は正しい歯みがきと超音波を利用した歯石除去により良くなります。
しかし、進行した歯周病では、プラークや歯石が歯周ポケットの奥深くにあるため、麻酔をしてそれを除去します。また、それでも良くならない場合には、進行をくい止めるために、手術が必要になることもあります。これまでは歯周病で失った歯ぐきや歯を支える骨を取り戻すことは非常に困難でしたが、最近では、最新の治療法(組織再生療法など)を行うことで、歯ぐきや歯を支える骨をある程度再生させることも可能になっています。 さらに、せっかく取り戻した歯ぐきの健康を再び喪失することがないように、積極的な治療が終わった後も歯ぐきの維持療法(定期的な検診と治療)は欠かせません。 一方、重症の歯周病で症状の改善が見込めない場合には、抜歯が唯一の治療法になることもあります。

 

歯周病の予防

 

禁煙などの生活習慣の改善も予防効果あり

禁煙などの生活習慣の改善も予防効果あり

歯周病の原因は、歯と歯ぐきの境目にすみついた細菌です。そのため、正しい歯みがきを行うことが一番の予防方法です。自分にあった歯みがき方法を身につけて、ご自分で歯ぐきの健康を守れるようにしましょう。 また、糖尿病などの全身疾患やタバコは歯周病の発症や進行に悪影響を与えることが明らかにされています。全身的な病気の予防や治療に加えて、禁煙など生活習慣の改善も歯周病予防には大切です。

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