口の粘膜の病気 白板症

口の中の粘膜にできる病気にはさまざまなものがありますが、「口の中で、何か月も白っぽい部分があり、痛くもかゆくもないので、そのままにしていたが、最近様子が変わってきた。」というご相談があります。口の中にできる粘膜が白く変化する病気にも色々ありますが、擦っても取れない白色の粘膜の病変で、白板症(はくばんしょう)というものがあります。

白板症は長い経過の中で癌化することがあり、前がん病変と言われています。日本では癌化率が3.1 ~ 16.3% 程度と報告されています。適切な診断により、早期に治療を行うことや、経過観察を受けることで、がん化した場合でも早期の対処が可能となります。

口の粘膜が白く変化する病気には他にも、カビの一種が口の中で増殖するカンジダ症や、免疫やアレルギーが関与するものなどがあります。口の粘膜の病気は見た目だけで診断することが難しいものも多くあり、口の中の細菌の状態、組織の状態を調べたり、血液検査など全身の状態を調べたり、さまざまな検査をもとに診断し、対処します。色々な専門科と連携し対処することもあります。
口の中の粘膜が白く変化していることに気づいたら、口腔外科にご相談ください。

下の白板症

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