「舌小帯短縮症」ってご存知ですか?

近頃、乳幼児の歯科健診で舌小帯が短いと指摘され、食べたり、話したりする機能の発達や、歯並びへの影響が出るのではないかと心配して来院される患者さんが増えています。舌小帯とは、舌の裏側についているヒダのことで、生まれつき短かったり、ヒダが舌の先端付近についている状態を「舌小帯短縮症」といいます。このような場合には、舌の運動が制限されてしまい、舌を前に突き出すと舌の先端がハート型になります(写真)。根本的に治療を行うためには舌小帯を切除することになりますが、乳児期に手術が必要になることはまれです。しかし、舌小帯を切除することが授乳や発音、お口の機能など様々な症状の改善に効果があるといった情報が出回り、切除を希望して歯科を受診されるケースも増えています。では、どのような場合に治療は必要なのでしょうか?

日本小児歯科学会では次のような見解を示しています。乳児期では、舌小帯が原因で授乳が難しい場合にのみ、切除が推奨されます。発音が気になる場合でも、発音機能の発達が完了する5歳頃まで待ってから判定を行い、必要であれば切除を行います。舌小帯が短い場合でも、その運動機能は年齢が上がるにつれて成長発育することが分かっており、5歳以降に判断を行ってから必要と判断されて切除を行っても、機能は十分に回復すると言われています。

舌小帯の異常を指摘されたり、発音が気になる場合も治療を焦る必要はありません。まずは治療が必要かどうかを診断することが大切になりますので、お気軽に担当医までご相談ください。

下の先端がハート形になっている。

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