大学病院の歯科インプラント治療

現在のインプラント治療は1990 年代から急速に普及し、多くの咀嚼困難患者さんを救ってきました。人工歯根を顎に入れるという軽い手術を行う必要があるため、すべての患者さんに実施できる治療法ではありませんが、多くの研究発
表で、インプラント治療による噛む能力は、取り外し入れ歯よりも優れているという報告がなされ、失った歯の隣の歯を削って装着するブリッジよりも歯を削らないという意味での低侵襲治療であると言われています。

そして歯科インプラント治療そのものはもはや先端治療と呼ばれるものではありません。国の医療施設調査によれば、全国の歯科診療所のインプラント手術の実施状況は、2011年は約15%でしたが、2014 年以降は約35%であり、この10 年間は変わっていません。大阪府での実施率は全国平均であり、特に地域偏在があるわけでもありません。インプラント治療は基本的に自費治療ですが、先天性の歯の欠損、腫瘍や外傷などで広範囲に歯を失った場合は健康保険が使えます。ただし、そのインプラント治療は大学等の特定の施設でのみ実施できます。本院のインプラント治療は口腔インプラントセンターとして、多くの専門科が連携しているため、手術が怖い方には麻酔科の先生による静脈内鎮静下によって眠った状態で手術が受けられます。また、もっと怖がり、あるいは広範囲に顎の骨を造る必要のある方は入院して全身麻酔下で手術を受けることも可能です。手術は日帰りであっても下の写真のような完全個室の手術室で行われますし、最先端の手術機材やデジタル機器をフル活用して安心、安全に万全が期されます。

現在、国はどういった先生がインプラント治療を専門としているのかを国民に分かりやすく広告できる制度(専門医制度)を策定中で、本院はこれまでも多くの学会専門医を輩出してきた実績から、その専門医の研修施設の候補になっています。本院はその名の通り歯学部附属病院ですから、学生、研修医、大学院生も含めて様々な世代の歯科医師が所属しており、新たな医療機器や治療法開発のための臨床研究も行っています。しかし、たとえどの世代の先生が担当医であっても、臨床研究に協力の有無に関わらず、全ての症例の治療計画は必ず専門医以上の指導医の目を通して許可されるため、一般の歯科医院よりも予約間隔が長くなりがちですが、その分、慎重に安心安全な治療を実施しています。

なお、インプラント治療の初診でのご相談は特に時間がかかるため、患者さんの待ち時間解消のためにも地域医療連携室を通して、かかりつけ歯科医院からの予約をお願いいたします。

リンク

患者紹介予約(医療関係者向け)のページ

https://hospital.dent.osaka-u.ac.jp/medical/patient-introduction/


完全個室の手術室

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