歯学部附属病院が実践するオーラルDXの一例:デジタル技術を用いて顎骨再建を行う!
最近よく耳にするDXという言葉の意味をご存知でしょうか。これは「デジタル・トランスフォーメーション」の略で、2004 年にスウェーデンのエリック・ストルターマンという大学教授が考えた言葉だそうです。デジタル・トランスフォーメーションのトランスフォーメーションとは、英語で「変化・変形・変容」を表し、DXとはデジタル技術を用いた業務などの変革を意味します。
大阪大学歯学部附属病院ではオーラルDXと題してデジタル技術を用いた治療や業務、研究の変革を進めています。その一つの例として、デジタル技術を用いた顎骨再建への取り組みがあります。顎骨再建とは、口腔がんや骨髄炎などのために手術で顎の骨ごと取り除いてしまった患者さんの顎骨を金属プレートやご自身の他の部位の骨などで補い、元の顎の骨に近い形態に戻す事です。近年、この顎骨再建の中で特に下顎の骨に対し、術前のコンピュータシミュレーションで予め骨の欠損する位置や量を計算し、コンピュータ上で下顎の再建をい、そのシミュレーション通りに手術を行う工夫がなされ、実用化されています。
当院でも、コンピュータシミュレーションにより下顎骨の切除範囲を予め決定し、それに合わせた金属プレートや移植骨を設計し、顎骨再建をより短時間で、正確に行う取り組みがなされ、一定の成果を上げています。

図:コンピュータシミュレーションによる顎骨再建手術。コンピュータシミュレーションソフトで下顎を切断し、骨移植を行うシミュレーションを行い(左図)、さらに、骨を固定するチタンプレートもシミュレーションする(中央、右図)。