概要

矯正科では、歯並びや顎の形により生じる機能や見た目の問題を解消することを大切にしています。そのうえで、お子さんの場合は成長に合わせて顎の発育をコントロールし、永久歯が正しい位置に萌えるように誘導する治療を行います。成人の患者さんには、歯並びを整え、正しいかみ合わせをつくる治療を提供しています。
さらに、当院は、日本で最も早く口唇口蓋裂治療に取り組み、約50年の歴史を持っています。口唇口蓋裂治療は非常に複雑で、患者さんの病態に応じた言語治療、外科手術、補綴治療を含む一貫した治療が必要です。
矯正科は、このような高度な連携による矯正歯科治療を得意としており、これまでに口唇口蓋裂をはじめ、先天性疾患を伴う不正咬合や顎変形症の治療で優れた実績を上げています。

診療科長からのメッセージ

口は、“食べること”や“話すこと”といった、生活に欠かせない機能を担っています。さらに、口もとは顔の見た目にも影響を与え、その見た目を整えることは、良好な社会生活を送るうえで重要な要素となります。
矯正科は、いわゆる不正咬合を治療する診療科で、多くの方が針金を使った歯並びの治療を思い浮かべるかもしれません。私たちが目指しているのは、歯並びを整えるだけではありません。歯を支える上下の顎の骨や顔全体の形態の歪みを改善することで、“食べること”や“話すこと”の機能を向上させ、患者さんのクオリティ・オブ・ライフ(生活の質)の向上を支援することです。
不正咬合が他の疾患と大きく異なる点は、直ちに痛みや障害を引き起こすものではないことです。しかし、不正咬合はクオリティ・オブ・ライフを低下させる要因の一つであり、その治療法は患者さんの病態に応じて異なる場合があります。
当診療科では、この点に特に配慮し、多様な治療法の中から、より安全で確実な矯正歯科治療を提供するよう努めています。

山城 隆(やましろ たかし)

主な担当医

科長山城 隆
副科長黒坂 寛
外来医長谷川 千尋
病棟医長伊藤 慎将

その他お知らせ

1.自由診療の内容と費用については、国立大学法人大阪大学諸料金規則(大阪大学のページに移動します)をご覧ください。

2.治療のリスクと副作用として、虫歯、歯周病、痛み、歯根吸収(治療中に歯根が短くなること)、後戻りの可能性があります。

キーワード
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