ラミネートベニアってどんな治療でしょうか?

[ 編集者:歯学部附属病院   2013年12月20日 更新 ]

ラミネートベニアってどんな治療でしょうか?

ラミネートベニアということばをお聞きになったことがあるでしょうか。ラミネートベニアとは、歯の表面をごくわずかだけ削って、歯の色をした薄い板を貼り付けて見かけを改善する方法です。歯が変色したり、歯と歯の間に少し隙間がある場合などに有効です。このような場合、以前は歯の全周を削って、その上にすっぽりかぶせもの(クラウン)を入れるのが普通でした。ところが、クラウンをかぶせるためには、なんともない歯を大きく削る必要があります。ラミネートベニアは表面を0.3~0.5mmだけ削れば良いので、処置が簡単で、歯の神経にも影響はありません。
ラミネートベニアの歴史は意外に古く、1920年代にハリウッドの映画スターが撮影用に用いた取り外し式のものが最初といわれています。当時は使用する材料がもろく割れやすいものであり、あくまで撮影用に限られていました。
今から20年ぐらい前に、歯の色をしたプラスチック(レジン)を表面に貼り付けることができるようになりました。けれども、プラスチックは柔らかく水を吸う性質があるため、色が変わったり、表面がすり減ることが問題でした。そこで、プラスチックに代わるものとして、セラミック(ポーセレン)を用いたラミネートベニアが登場しました。ポーセレンラミネートベニアは天然の歯に近い色や光沢をもっており、色が変わったり、表面がすり減ったりすることはほとんどありません。材料がじょうぶになっただけでなく、貼り付ける接着剤も良くなったので、割れたり、はがれたりすることがごくまれになりました。
ラミネートベニアは、変色した歯や、位置や形が少し不自然な歯に使われます。上あごの前歯に使われるのがほとんどです。ラミネートベニアは、セラミックの薄い板を貼り付けるので、大きなむし歯のある場合など歯の表面に接着しにくいときは使えません。また、歯ぎしりやかみしめの癖のある人では割れる可能性が高くなります。

前歯2本の表面を0.3~0.5mm削って、セラミック(ポーセレン)の薄い板を貼り付けるだけで歯と歯のすき間をうめられます。

前歯2本の表面を0.3~0.5mm削って、セラミック(ポーセレン)の薄い板を貼り付けるだけで歯と歯のすき間をうめられます。

  • ホーム
  • ページトップ
  • 印刷
  • YouTube
  • 文字サイズ大

    文字サイズ中